2013年5月15日水曜日

ドコモ新発表の衝撃(1)「LINE協業」と「土管化」について

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先ほど速報記事を上げたとおり、本日はドコモ2013年夏モデルの発表があった。
しかし、新端末の発表以上に衝撃的だったニュースが2つある。
これらについて個別に記事を書こうと思う。

まずは速報記事でも触れた「LINEとの協業」について。

報道発表資料 : NTTドコモとLINEがスマートフォンにおけるLINEアプリの利便性・サービス向上を目的とした協業に合意 | お知らせ | NTTドコモ

まさに文字通り「その発想はなかった」というのが第一印象。
そもそもLINEはすでにauと提携しているということもあるが、ドコモが最も避けようとしている「土管化」の、大きな原因となっているLINEと手を組むとは、全く考えていなかったからだ。

今日の発表で、ドコモは夏モデルの新CMに石原さとみを起用、ということも発表された。
ご存じのとおり石原さとみはLINEのCMキャラクターでもある。
ということは、彼女が出演するCMは当然「ドコモでLINE」というのが前面に押し出されたものになるだろう。
ドコモ本気だな、と思った。

真っ先に考えたのは、やはり「iPhoneへの対抗」ということだ。
いまや全世界で1億5千万人のユーザを抱えるLINEと提携し、その利便性を高めることで、少しでもiPhone陣営への流出を防ぎたいという意図はあると思う。
また、ちょうど良いタイミングで『iPhone版LINEでの有料スタンププレゼント機能提供終了』 というニュースも出ており、Androidがメインのドコモとの提携はLINEにとっても有利、という考えもあったのかもしれない。

しかし、それにしても、LINEで無料通話をされまくってはドコモの通話料収入が減るばかりだ。
これについては今回、次のような機能の提供が発表された。

「LINE」アプリで表示されるユーザープロフィール画面に、ワンタッチですぐにドコモの音声回線を使って電話ができる通話ボタンを2013年7月~9月に配置いたします
via: 報道発表資料 : NTTドコモとLINEがスマートフォンにおけるLINEアプリの利便性・サービス向上を目的とした協業に合意 | お知らせ | NTTドコモ

つまり、LINEの画面上にドコモの通話ボタンを付けることで、「ドコモの音声通話を使ってもらう」ための導線を手に入れたということだ。

また、今回の協業内容の筆頭に挙げられたのは、意外にも以下の機能提供だ。

初めてスマートフォンを使う方でもご利用いただきやすい「らくらくスマートフォン」向けに、安心してお使いいただけるよう、課金機能等を制限した「LINE」アプリを開発し、2013年10月~12月に提供いたします
via: 報道発表資料 : NTTドコモとLINEがスマートフォンにおけるLINEアプリの利便性・サービス向上を目的とした協業に合意 | お知らせ | NTTドコモ

らくらくスマートフォンはGooglePlay非対応なので勝手にアプリを追加することはできないが、「LINE」は特別バージョンを作成して提供する、ということだ。
それだけ「子供や孫とLINEで連絡をとりたい」というシニア層の要望が多かったということだろう。
このバージョンは課金機能が制限されるということで、有料スタンプやLINE連携ゲームが使えなくなると思うが、「ジュニアスマホ」にもそのうち提供されるのではないだろうか。

いずれにしても、いま最も勢いに乗っているプラットフォームと手を組むことで、「土管化」には半分目をつぶりつつユーザと通話料収入を確保する、という現実的な選択をドコモはしたわけだ。