2012年9月18日火曜日

ここでも日本通信vsIIJか、MVNEが競争激化

少し前になるが、読売にDTI490円SIMの話題が出たのに続き、朝日にこのような記事が掲載された。

朝日新聞デジタル:格安高速無線サービス参入支援−日本通信vsIIJ、顧客争奪戦が激化

元々は日刊工業新聞という業界紙の記事だが、朝日新聞デジタルに掲載されたことで、より多くの人の目にとまっただろう。

さて、このタイトルの「日本通信vsIIJ」というところに目を奪われてしまうと
「ああ、両社ともイオンで店頭販売を始めたし、そのへんの話題か」
と思うかもしれない。が、実は全然違う話なのだ。

タイトルをよく見ると「格安高速無線サービス参入支援」とある。最後の「支援」がポイント。
これは、MVNOとしての両社ではなく、MVNEとしての両社の対決の話だ。

「MVNE」とは何かというと。
Networkキーワード - MVNE とは:ITpro
MVNOを支援する事業者がMVNEというわけである。

たとえばドコモMVNO事業を行いたいと考えたとき、事業者が用意しなければいけないものは
  • 通信速度や通信量を制御するためのシステム
  • 通信速度や通信量に応じた課金システム
  • ネットワーク設備(無線部分はドコモから借り受けるので、その先の設備)
などが挙げられる。
これらの設備やシステム等、およびMVNO参入のためのノウハウを提供し、参入しやすくするための事業者がMVNEだ。

日本通信とIIJは、自らがMVNOであり、またMVNEでもある。
上の記事で明らかになったが、BB.exciteモバイルLTEは、IIJがMVNEとなって実現したとのこと。
確かにSIM3枚提供というシステムは、そう簡単に真似できるものではないだろう。IIJがノウハウを提供したと考えるのが自然だ。

一方の日本通信は、一般消費者向けのMVNOではなく、法人向けのMVNO参入を支援しているようだ。
日立情報システムズ、クラウドサービスMVNOを開始へ、日本通信MVNEと|日本通信株式会社

寺岡精工グループのデジジャパン、MVNOに参入へ 日本通信、MVNEとして事業を支援

この記事の最後でも述べられているとおり、ドコモ本体の通信障害によってMVNOも通信ができなくなり、顧客に迷惑をかけるリスクが常につきまとう。
「ドコモから回線を借り受けている」というMVNOの仕組みを理解している人なら、まあ仕方ないと思えるかもしれない。が、そうでない人も多いのだろう。各社とも対応には苦慮しているようだ。

通信障害とはちょっと違うが、先日のiPhone5発表でMVNO各社にも「nanoSIMは出ないのか」という問い合わせが相次いでいるようだ。
これも、ドコモ本体がnanoSIMを出さなければどうしようもない。
少し考えればわかることだと思うのだが・・・。