2012年7月20日金曜日

日本通信が音声通話付きプランの1年縛りを撤廃、その真意は

kobo touch祭でいろいろ騒いでいる裏で、日本通信から重大な発表があった。


日本通信、音声付きSIMサービスで最低利用期間を撤廃|日本通信株式会社

今年3月に、日本通信が音声通話付きプラン(talking SIM等)に、1年間の最低利用期間を設定したのは記憶に新しい。
これを4ヶ月足らずで元に戻すことになった。

日本通信、携帯キャリアの過度なMNPインセンティブに対する公開抗議|日本通信株式会社

3月に出たプレスリリースからもわかるとおり、日本通信の言い分は「MNPの踏み台にされている」ということに尽きる。
それにより、日本通信が最も忌み嫌う「縛り期間の設定」を、自らが実施することになってしまった。
「縛りがない、自由に選べる」ことを社是としてやってきた会社なのだから、その悔しさは想像に難くない。さっさと元に戻したかっただろう。

今回、縛り期間の撤廃に至った理由は、プレスリリースには「一定の成果が得られたから」としか書かれていないが、具体的には以下の記事のような動きがあったからだ。

KDDI の二年縛り解約料に一部無効の判決、日本通信は縛りを撤廃 - Engadget Japanese

現在、ドコモ・au・ソフトバンクの3社相手に「2年縛り」の無効を訴える裁判が行われているとのこと。
ドコモについては、訴えを退ける判断がされたそうだが、今回auについては一部訴えが認められた。

が、この記事でも書かれているとおり、これにより直ちに2年縛り契約が無くなるなんてことはあり得ない。
また、MNP競争については、むしろ激化の一途をたどっているように見える。
それなのになぜ、このタイミングで縛り期間を撤廃することになったのか。

これは私の想像だが、今年3月に縛り期間設定が発表されたときに、
「違約金を取るならMNP転出した人からだけ取ればいい。なぜ普通に解約した人からも違約金を取るのか」
という批判意見が少なからずあったから、ではないだろうか。

考えてみればその通りで、MNPの踏み台にされることを回避し、MNP転出者への過剰なインセンティブへの抗議を示すなら、MNP転出した人にだけ縛り期間のペナルティを課せばよいのだ。
日本通信の言う「自由な選択」により、短期で解約した人にも違約金を課すのは、筋が通らない。

そういうわけで、不評だった「縛り期間設定」を、とっとと撤廃したかったのだと思う。

ちなみに、サービス開始時より1年の縛り期間を設けていたイオンSIMの音声通話付きプランは、今回の発表の対象外となっている。